チーム医療の取り組み

〜安心と信頼に応えるチーム医療〜
「チーム医療」とは、医師と看護師、放射線技師、薬剤師、臨床検査技師、管理栄養士、歯科衛生士、リハビリ療法士などの医療スタッフ(コメディカル)が互いに専門性を尊重し、それぞれの領域において最大限の能力を引き出しあうことによって最善の治療を行う取り組みのことです。
当院の基本方針の一つに「誠意のあるチーム医療を提供します。」と掲げているとおり、積極的に取り組める体制づくりに努めています。また、当院のロゴマークに込められた意味の中にもあるように、私たちは「つながり・支え合い・連携する」を重んじる風土を大切にしています。

・・・ロゴマークに込められたメッセージ・・・
やわらかに重なり合う5枚の花弁、
それは人とのつながり、支え合う、連携する、という
私たちが何よりも大切にする医療へのおもいが
込められています。

チーム活動

栄養支援チーム(NST)

入院、外来患者さまに対して適切な栄養療法を選択し栄養状態の回復、治療効果の向上、QOLの改善を図るために、医師、管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、歯科衛生士が連携して取り組んでいます。

取り組み内容

  • 栄養スクリーニングや栄養アセスメントの実施
  • 定期カンファレンスや回診の実施
  • 栄養療法に関する提言
  • 臨床栄養に関する勉強会の開催
  • 言語聴覚士による誤嚥防止訓練
  • 歯科衛生士による口腔ケア など

褥瘡ケアチーム

入院患者さまの褥瘡発生を予防することにより、良質な医療と看護を提供しようと、医師、看護師、リハビリスタッフ、管理栄養士、薬剤師が連携して取り組んでいます。

取り組み内容

  • 形成外科医とメンバーによる回診を実施(褥瘡の評価、褥瘡ケアの検討および治療等)
  • 治療経過の記録(撮影)を行い、継続的な評価を実施
  • 在宅退院患者へのサポート(パンフレットを作成し配布)
  • 褥瘡予防と治療に関する勉強会の開催
  • 患者さまの状態に合わせたベッドのマットレスの選択 など

退院支援チーム

退院支援は、入院患者さまが適切な期間に適切な医療を受け、退院後も安全な療養が継続できるよう、入院時からサポートする取り組みです。当院では、退院調整看護師と病棟の担当看護師、医療相談員(医療ソーシャルワーカー)が中心となり、医師をはじめ患者さまに関わる他職種のスタッフと連携をとりながら取り組んでいます。

医療安全ラウンドチーム

医師 看護師 薬剤師 放射線技師 検査技師 リハビリ療法士 事務員
医療事故防止対策が現場ではどのように実践されているのかなど医療安全に関する取り組み等の把握、医療安全上問題はないかなど直接現場に出向いて指導・教育を行っています。

感染防止ラウンドチーム

医師 看護師 薬剤師 検査技師 リハビリ療法士
感染防止対策が現場ではどのように実践されているのかなど感染防止に関する取り組み等の把握、感染防止上問題はないかなど直接現場に出向いて指導・教育を行っています。

認知症ケアチーム

医師 看護師 

認知症による行動・心理症状や意思疎通が困難さが見られ、治療へ影響を及ぼしそうな入院患者さんに対して、週1回程度、ラウンド・カンファレンスを行っています。入院前の生活状況を収集し、評価、計画立案を行いながら、症状の軽減を図るための対策について検討します。又、日常の看護ケアの中では、認知症の高齢者とコミュニケーションを行うための方法の一つである「バリデーション」を用いて取り組んでいます。

病棟での取り組み事例

わたしたちは、入院中の患者さまの最も身近でサポートする看護スタッフが、日常的に複数のメディカルスタッフと緊密な連携をとることで、そのサービスの質は飛躍的に向上すると考え、さまざまな取り組みを積極的に実践しています。

セラピストとの連携

〜患者さまの安全・安楽を重視した介助動作方法の充実〜

いつもリハビリを担当し、患者さまの症状を把握しているセラピストが、看護師や介護スタッフと、現在の症状や状態に合わせて必要な介助動作方法を共有するように努めています。そのことで少しでも身体介助させてもらう際、患者さまに大きな負荷がかからないようにと考えております。

管理栄養士との連携

〜できるだけ必要な栄養量をとってもらいたいから〜

看護師と管理栄養士が、患者さまの摂食状況などの情報を共有することで、患者さまの状態に合わせた食事提供ができるように取り組んでおります。例えば、術後などでベッドを起こして食事をとることができない場合には、体を起こさなくても食べられるような調理方法で食事を提供しています(ギャッチアップ食の提供)。

ギャッチアップ制限がある方のための食事 

薬剤師との連携

〜適切なお薬の投与支援だけでなく「薬」の専門家としての情報提供も〜

平成25年4月から、当院では薬剤師が病棟のスタッフステーション(3・4F)で医師や看護師の薬のアドバイザーとして半日常駐しております。病棟にいることで入院患者さまの情報も入りやすくなり、必要な確認作業も行いやすくなりました。

歯科衛生士との連携

〜口腔ケアの専門家が入院中はサポートします〜

看護師が歯科衛生士と連携することで、摂食機能障害など口腔ケアの必要度の高い患者さまの情報が、すぐに歯科衛生士に伝わり、早期に歯科衛生士が介入します。
また、その情報を看護師と共有することで、日常の中でも配慮した看護ケアを行うことができます。